膝の痛みと関連する組織は?

膝に痛みを訴える方は年々増加傾向にあります。特に変形性膝関節症は約1000万人の罹患者がいると言われています。現在膝に痛みはないが、レントゲンなどの画像診断上、軟骨がすり減って関節の狭小化が見られいずれ変形性膝関節症になる可能性のある予備軍を加えると3000万人と言われています。膝の痛みは変形性膝関節症以外にも半月板損傷、前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷、鵞足炎、タナ障害、膝蓋軟骨軟化症などそれ以外にも多くの疾患名がつく部位です。
整形外科を受診し、画像診断をおこなうと
「軟骨がすり減っているから」
「半月板に亀裂が入っている」
「靭帯が問題」
など、その人によって問題のある部位は様々です。膝が痛む際に痛みを強く訴える部位は軟骨なのでしょうか?靭帯なのでしょうか?半月板なのでしょうか?

膝の痛みを訴える部位を調べる実験

ある外国の研究者が膝に麻酔をかけずに膝関節内の組織に刺激をし、その時に感じる痛みのレベルを調べる実験をしました。
その時に対象になった部位が軟骨、半月板、十字靭帯、膝蓋下脂肪体などです。

軟骨はよく変形性膝関節症の方が「軟骨がすり減っているから膝が痛むんだ」と言われる部位です。

半月板はスポーツを行っている方が激しいスポーツにより半月板を痛め、その結果膝に痛みを起こしていると言われる部位です。50歳以上の方がMRIなどの画像診断をすると半月板に亀裂などが見られることが多く、半月板の変性による膝の痛みと診断されることも多いです。

十字靭帯はラグビーやサッカー、スキーなどのスポーツで相手に接触時や転倒時に痛めることが多い部位と言われています。

膝蓋下脂肪体はあまり整形外科でこの部位が悪いと診断がでることが少ないです。現段階では少ないですが今後は膝蓋下脂肪体による膝の痛みと診断されることが多くなることも考えられます。

上記の組織に刺激をいれて
0何も感じない
1感じる程度
2ちょっと痛い
3痛い
4とても痛い
という5段階のレベルに分けて調べました。

「とても痛い」と訴える部位は膝蓋下脂肪体

「とても痛い」と訴えた部位は膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)だけでした。整形外科では診断があまりつかない部位が一番痛みを感じやすい部位でした。この実験結果を受け、半月板の手術数が全国的にもトップクラスの某整形外科病院は、膝蓋下脂肪体が多くの膝の痛みの原因なのではと見解を変えたと言われています。しかし、まだ一般的な整形外科では軟骨のすり減りや、半月板損傷がメインと考えられがちです。

痛みのメインだと考えられている軟骨はレベル1の「感じる程度」でした。

半月板に関しては部位によって異なりますが、半月板がスネの骨(脛骨)に付着する部位はレベル1の「感じる程度」半月板前節という部位はレベル2「ちょっと痛い」またはレベル3「痛い」というレベルでいずれにしても膝の痛みを強く訴える部位とは言い難い実験結果でした。

膝蓋下脂肪体の次に痛みを強く訴える組織は膝蓋上包という組織です。お皿の上にある太ももの骨(大腿骨)と太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の摩擦を防ぐためにある組織です。膝の上が痛いと訴える方はこの部位が関係していることが多いです。

前十字靭帯に関しては骨に付着する部位はレベル3「痛い」レベル4「とても痛い」というレベルでした。前十字靭帯はコンタクトプレーなどで強く付着部に牽引力が加わると痛みを訴える可能性があります。

今まで軟骨や半月板が原因と考えてきた方々はもしかしたら膝蓋下脂肪体が原因の膝痛である可能性も考えられます。線維化して膝蓋下脂肪体の流れが悪くなっているものを改善する治療をおこなったりすることで膝の痛みから解放される可能性は十分に考えられます。

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