鵞足炎(がそくえん)は腫れる?

スポーツをしている人などに多く見受けられる膝内側の痛み鵞足炎(がそくえん)。初期には運動をしていると徐々に痛みが増してきますが、運動をすることは可能な場合が多いです。その状態で運動を続けているとやがて走るのが困難になったり、屈伸運動で痛みを訴えるようになったりとひどい場合は日常生活に支障がでるほどの痛みになってきます。
膝内側の痛みを訴える疾患としては半月板損傷や変形性膝関節症、内側側副靭帯損傷、タナ障害などがあげられます。膝の内側の痛みを訴えた際に鵞足炎(がそくえん)であるかどうかを判断するのには膝の内側のどの部分が痛むかである程度の判断が可能です。鵞足炎(がそくえん)の時には膝は腫れるのでしょうか?

膝は腫れないことが多いが腫れる場合もあり

鵞足炎である場合膝関節内自体の腫れは起きません。鵞足炎は膝の内側を通る腱や腱付着部の炎症であるため膝関節の中そのものとは関係がないため関節内が腫れることはありません。関節内に腫れが起こる疾患としては半月板損傷、変形性膝関節症、関節リウマチなどがあげられます。もし膝の内側に痛みがあったとしても膝関節全体に腫れがある場合は鵞足炎(がそくえん)ではないでしょう。

鵞足炎は腫れないことが多いですが膝内側が腫れることもあります。これは上記で説明した関節内の腫れではなく、滑液包(かつえきほう)という袋の腫れです。
鵞足炎(がそくえん)は太ももの前側を通るの筋肉(縫工筋)と太ももの内側を通る筋肉(薄筋)太ももの後ろを通る筋肉(半腱様筋)の3つの筋肉が腱になり膝内側を通過し脛骨(すねの骨)の内側にくっつきます。この部分を鵞足(がそく)と呼びます。
この3つの筋肉が硬くなることで膝の内側を通る際にギターの弦のようにピンと張った状態となり、その状態で膝の曲げ伸ばし運動をすると、太ももの骨(大腿骨)の内側のでっぱりと腱が擦れて痛みが起こると言われています。膝の内側は太ももの骨(大腿骨)の内側上顆という骨のでっぱりがあるため解剖学的にもこの部分は摩擦を起こしやすくなっています。摩擦を起こしやすい構造なため腱と骨の摩擦を防ぐための袋、滑液包(かつえきほう)が鵞足と内側上顆の間にあります。
しかし、摩擦を防ぐ滑液包自体が腫れてしまうことがあります。滑液包が腫れた場合は膝関節全体が腫れるのではなく、膝の内側がピンポイントで腫れます。滑液包が腫れるのは急性的に腫れることが多く、腫れた部分は強い圧痛を起こすことが多いです。
この場合は鵞鳥炎(がそくえん)というより鵞足滑液包炎(がそくかつえきほうえん)というのが正しい疾患名です。
滑液包が腫れてしまった場合はストレッチなどをすると返って痛みが増す場合があるので膝内側に腫れがある場合は、軽めにストレッチをおこない痛みが増すようならストレッチを控えたほうがよいです。

鵞足炎も鵞足滑液包炎も痛みを起こしてしまう病理は下半身のゆがみや体の連動性の欠如により痛みを引き起こします。そのため、アイシングをして滑液包の炎症を取り除いたとしてもその場では痛みは和らぎますが再び運動をすると膝の内側に痛みを訴える可能性が高いです。鵞足炎、鵞足滑液包炎の根本原因を取り除きたいのであれば体の連動性を取り戻し、骨盤から下肢のゆがみの改善が必要です。

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