なかなか治らない捻挫の理由①

足首を捻った時にくるぶし周辺が腫れて痛みを起こす足首捻挫。捻挫をした際にはあまり腫れずに数日安静にしておけば治るものから、かなり腫れが強く、なかなか痛みが改善しないものまであります。なかなか痛みが改善しないものは1か月近く運動を中止していても痛みがとれなかったり、捻挫受傷後、数か月後に運動をする際に足首の可動域制限を感じたりすることがあります。
「一生懸命アイシングをしているのに・・・」
「リハビリのために筋トレしているのに・・・」
「毎日整骨院に通っているのに・・・」
など改善のための努力をしているのにも関わらず、痛みが引かないことがあります。なかなか治らない捻挫の痛みの原因は何なのでしょうか?

なかなか改善しない捻挫の場合、前の損傷が考えられる

今回説明するのは、足首を内側に捻った内反捻挫(ないはんねんざ)の時に起こる痛みに関してです。痛みは外くるぶし周辺に起こります。
内反捻挫では足首を内側に捻った際に外くるぶし周辺の靭帯を損傷します。特に痛めやすい靭帯は前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)と言われる靭帯で外くるぶしの斜め前下にくっつく靭帯です。その次に痛めやすいのが踵腓靭帯(しょうひじんたい)です。これらの靭帯は外くるぶしより下にくっつきます。軽度の捻挫だと前距腓靭帯のみの損傷であることが多いですが、重度になると踵腓靭帯にも損傷を及ぼします。
足首の捻り具合によりこれらの靭帯が伸びただけなのか、部分断裂なのか、完全断裂なのかによっても回復度合いは違ってきます。

前距腓靭帯、踵腓靭帯の損傷度合いによっても捻挫の回復度合いは変わってきますが、数か月しても痛みが改善しない捻挫の場合は上記の2つの靭帯にプラスして前脛腓靭帯(ぜんけいひじんたい)の損傷を起こしていることが原因です。
コンタクトプレーのあるスポーツや柔道などで足首を捻った際に相手の選手が乗っかってきたり、足首を捻った際にさらに回旋系の圧が加わると前脛腓靭帯を損傷することがあります。
前距腓靭帯、踵腓靭帯が外くるぶしの下に位置するのに対して前脛腓靭帯は外くるぶしの斜め上前側に位置します。かなり重症な捻挫の際に損傷を起こします。

前脛腓靭帯は脛骨と腓骨を結びつけている靭帯です。足首捻挫をした際には外くるぶし下の靭帯損傷に対して治療をしてくれることは多いですが、前脛腓靭帯損傷を見落としていることが多いです。前脛腓靭帯を損傷していると、脛骨、腓骨の位置のバランスが悪くなりさらに距骨と関節を作る距腿関節(きょたいかんせつ・いわゆる足首の関節)の不適合が起こります。結果、
「捻挫前よりしゃがむのができなくなった」
「つま先を伸ばすのが硬くなった」
「しゃがむと痛い」
「つま先を伸ばすと痛い」
「急なストップ&ゴーの動きで痛みが起こる」
「足首が不安定な感じがする」
などの症状が数か月つづくことがあります。
前脛腓靭帯が損傷するほどの捻挫の場合、アイシングのみので痛みは改善しません。細かい骨の位置をしっかりと矯正する必要があります。そのため、足に詳しい専門の医療機関に相談することをお勧めいたします。

スポーツを激しく行っている運動部の子などには前脛腓靭帯損傷は比較的みられる損傷です。捻挫をして以前より痛みは治まったが、痛みがとりきれないという人は前脛腓靭帯損傷を疑ってみたほうが良いでしょう。

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