ぎっくり腰の治療
好発年齢
20代~60代
比較的どの年齢にも起こります。高齢者になってくると急激に腰に力を入れることが減ってくるためぎっくり腰は起こりづらくなります。高齢者で急激に痛む腰痛の場合はまずは腰椎圧迫骨折を疑った方が良いでしょう。そのため75歳以上高齢の方はまずは整形外科へ受診しレントゲン検査をすることをお勧めいたします。
基礎知識
「ぎっくり腰」という言葉は、みなさん聞いたことがあると思います。
「急に腰が痛くなって立つこともできなくなる」
このような症状を世間一般的には「ぎっくり腰」と呼んでいます。
医学用語的には「急性腰痛」といい、痛めている場所や部位により細かく部類分けされています。
ぎっくり腰と一様に言っても、患者様によって症状のでかた、重症度は様々です。
「重いものを勢いよく持ち上げたら、急激な腰の痛みが走った。」
「腰を捻ってから急に動けなくなった」
「日中、少し腰に違和感があったがだんだん痛くなってきて立てなくなった。」
「靴下を履こうとしたら急に腰に痛みが走った。」
など発症の起点は様々ですが全て「ぎっくり腰」であることは間違いありません。一般的には、何かの拍子に急に痛くなるイメージが強いですが、だんだん痛くなってきて、立てないくらい辛くなってくる腰痛も列記としたぎっくり腰です。
なぜ起きるのか?
ぎっくり腰には筋肉性のぎっくり腰と骨のゆがみからくるぎっくり腰の2パターンに大きく分かれます。
筋肉性のぎっくり腰
皆さまのイメージでは急に物を持ち上げたりして腰を酷使することによりぎっくり腰が起きると思っている方が多いと思いますが、実はぎっくり腰を起こす前に腰にかなりの疲れが溜まっている状態で、物を持ち上げた時に限界を超え、ぎっくり腰を起こすのです
例えば疲れが100を超えるとぎっくり腰になると仮定してお話をします。座りっぱなしの姿勢が長かったり、ゴルフをたくさんした、大掃除をしたなど日常生活で腰の疲れが99まで溜まった状態で、何か物を持つなどの動作をした瞬間、疲れが100を超え、急激な腰痛へとなってしまいます。
ですから、大事なことは普段から腰に疲れを溜めないようにしていると、ぎっくり腰は起きづらくなります。特に日常的に中腰姿勢で何か作業をする方などに起こりやすいです。
骨のゆがみによるぎっくり腰
デスクワークの方や普段同じ姿勢で何か作業をする方に多いぎっくり腰です。同じ姿勢を続けていると骨盤がゆがんできます。人間は元々動物であるためじっと同じ姿勢をとっていることが得意ではありません。そのため、一見座っているという姿勢は楽な姿勢に感じますが、我々の体には負担をかけていることになります。長時間座っている状態を何日も続けていると骨盤は徐々にゆがんできます。ゆがみも許容範囲内であれば痛みを起こさないのですが、ゆがんだ状態で何か重いものを持ったりするとさらにゆがみを増強させることになり、ぎっくり腰を引き起こすことになります。捻挫(ねんざ)によるぎっくり腰
背骨は小さな骨が連なって一つの棒のような形を形成しています。一つずつの骨と骨とは椎間板と椎間関節でつながっているのですが、骨同士が外れないよう椎間関節を硬いゴムバンドのようなものでとめています。これを靭帯(じんたい)といいます。かなり強い力で重いものを持ち上げたり、無理な姿勢で重いものを持ったりすると靭帯が伸ばされて損傷を起こすことがあります。ぎっくり腰を何度も繰り返してしまう方・・・
ぎっくり腰を何度も繰り返している方は、一度痛めたところが完璧に完治していなく、痛めた部分に疲労が溜まりやすくなり、繰り返しぎっくり腰を起こしてしまうのです。痛めた部分をしっかりと治せば、繰り返していたぎっくり腰も起きなくなります。
ぎっくり腰を何度も繰り返す人はどこの組織が痛んでいるのか?筋肉?靭帯?軟骨?
何度も繰り返すぎっくり腰はおおよそ4種類の部位が痛んで起こります。
①疲労の溜まった筋肉は硬くなり、その状態で筋肉を使ったため、筋肉が断裂してしまった。いわゆる筋肉性のぎっくり腰です。断裂した部分をしっかり治さないでアイシングのみで痛みが治まるのを待ち、痛みがあるなか再び運動や重労働を続けると、筋肉にしこりが残りそこを中心に痛みが慢性化してしまいます。
→急性筋・筋膜性腰痛(きゅうせいきんきんまくせいようつう)
②急激な捻り動作や勢いよく物を持ち上げた時に、背骨と背骨の関節がズレないように補強しているゴムバンドのようなもの(靭帯・じんたい)が、伸びてしまったり、部分的に断裂してしまったりする。このぎっくり腰の場合、椎間関節にゆがみが残ることがあります。この状態で日々の生活をしているとぎっくり腰を再び起こしやすい状態になってしまいます。
→椎間関節捻挫(ついかんかんせつねんざ)・仙腸関節捻挫(せんちょうかんせつねんざ)
③脊柱、骨盤のゆがみにより、常に腰に負担のかかる状態である。体がゆがんだ状態を覚えてしまい、常にぎっくり腰を起こす手前の状態。1年間に何度もぎっくり腰になってしまう方はこの手のぎっくり腰であることが多いです。
④背骨と背骨の間に挟まっている軟骨(椎間板・ついかんばん)が、腰を酷使することにより、外へ飛び出して神経を圧迫し痛みを起こす。
→急性椎間板ヘルニア(きゅうせいついかんばんへるにあ)
ぎっくり腰を起こしてすぐでは①~④についての症状の差はほとんどありません。どの腰痛も急性期は炎症がかなり強く激痛を招くため、症状だけで種類を分けるのは難しい作業になります。
しかし、治療をするにあたり、痛めている部分をピンポイントで治療することはとても重要になってきます。
当院での治療
ぎっくり腰の治療は当院の最も得意とする治療の一つです。痛めている部位や症状によっては1回の治療で劇的に改善するケースもあります。①まず、しっかりとした触診により、痛めている部分がどこなのかをピンポイントで探していきます。
この作業は、ぎっくり腰の治療をたくさん経験した治療家でないとできません。私は、長年出張治療をしてきていますので、腰痛で立てなくなった方のお宅に伺い、何人も治療をしてきた経験があります。触診により筋肉性のぎっくり腰なのか、ゆがみによるぎっくり腰なのか、靭帯性によるぎっくり腰なのかを判断していきます。また、急性の椎間板ヘルニアの場合は触診をする前に特有の症状(坐骨神経痛)も起こるため触診をする前に整体で体を整えていくこともあります。
あまりに動けない方は触診をする前に骨盤のゆがみを確認し、ゆがみからくるぎっくり腰である可能性が高い場合は整体から始めることもあります。ゆがみによるぎっくり腰は痛みがかなり強くてもゆがみさえ整えてしまえば急激に改善します。良く歩くのもままならない症状がスタスタ歩けるようになったというのはこの手のぎっくり腰です。
②痛めている部分に合わせた、はり、マッサージ、整体を行っていきます。
ぎっくり腰の治療で大切なのは、その部位や症状の度合いに合わせた治療法、治療の強弱を選択することです。
例えば上記でも説明したようにゆがみによるぎっくり腰であればその場で痛みは劇的に改善することもあります。
しかし、①の筋肉が切れて起きている腰痛に、むやみに整体を行うと返って症状が悪化する場合があります。ですから、まずは、しっかりと痛めている部分を把握し、その症状に合わせた治療法(鍼・灸・整体・マッサージ)を選択し治療していくことが必要になります。
ぎっくり腰の治療には、整形外科や接骨院の治療より、当院の鍼(はり)・マッサージ・整体治療が適していると言えます。大学病院によるぎっくり腰の研究によると、ぎっくり腰になってから、安静にしているよりも、より早く治療を行ったほうが、痛みも早くとれ、慢性痛へと移行せずに済むことが明らかになっています。現在ぎっくり腰の痛みで苦しんでいる方は当院の治療をぜひ受けにいらしてください。
お客様の声
ぎっくり腰になりましたが、次の日から仕事に復帰できました。
物に捕まらないと立てないぐらいのぎっくり腰が回復しました。
ぎっくり腰で、諦めたゴルフ旅行へ行けました。
川崎市宮前区在住60代女性 渡辺志津子様
私の腰痛歴は20年近く、色々な整形外科、接骨院、整体etcに行きました。
今は土井治療院に通って9年半になります。
その間、本当にお世話になりっぱなしです。
ぎっくり腰で全く動けず、深夜に家に来ていただいて10日後にゴルフ旅行に行けた時は大感謝でした。
昨年は、娘が以前痛めた足首が悪化して、整形外科の先生に「もう治らない」と言われた時、土井先生に診ていただき、一回の治療と先生の助言と指導で(もちろん娘の努力もありますが)すっかり回復しました。
腕前はもちろんですが、優しくて暖かい人柄も癒されています。
私の駆け込み寺です。どうぞこれからもよろしくお願い致します
苦手で受けたことのなかった鍼(はり)治療でぎっくり腰が治った
川崎市 60代女性 I.N様 主婦
私は長年の腰痛持ち(一年に一回冬にはぎっくり腰となり、一週間はうごけません)でしたが、鍼(はり)だけは苦手で受けたことがありませんでした。
ある時、知人に土井先生を紹介していただきました。その時は、ぎっくり腰になっていましたが、どうしても出かける用事があり、一大決心で治療を受けたら、全然痛みもなく、鍼(はり)が入っている気もしないし、そして効き目がびっくりするほどありました。
なんと寝込まずに済んだのです!!
今は、予防として月に二回程、鍼(はり)とマッサージを一時間受けると、その日は血行が良くなるらしく、昼寝をしても夜はぐっすり眠れますし、一日中身体がポカポカして気分がゆったりとします。
勝手ですが、何でもっと早くに治療を受けなかったのかと思っています。